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青年海外協力隊

青年海外協力隊の派遣前訓練〜持ち物を準備しよう!!〜

 この記事では青年海外協力隊の派遣前訓練で必要な準備物について紹介しています。

協力隊の派遣前訓練とは

 青年海外協力隊の合格通知が届いてからも、その険しい道のりは続きます。派遣前訓練と言われる長期合宿形式の訓練が最大の山場でしょう。この訓練は福島県の二本松と新潟県の駒ヶ根にある訓練所で実施されており、派遣国に応じてどちらかに自動的に振り分けられるシステムになっています。各訓練所で60日以上という長期間にわたって生活することになるため、その準備はしっかりとする必要があります。というのも、訓練所が僻地にあるため、買い物しようにも大きな制約があるからです。いざ訓練が始まれば「◯◯を持ってきたらよかった」という声を聞くことも多々あります。もちろんAmazonなどの通販は利用可能なので、その点も含めてどのような準備が必要かを検討してもらえればと思います。

 なお、基本的な持ち物・準備物については事務所から事前に連絡がきますので、ここでは経験者しかわからない情報や自分自身が事前に知っておきたかった準備物についての情報を書きました。

 すでに準備を進めている人もおられるかもしれませんが、出国までにたくさんの準備物が必要となります。訓練だけでなく出国のことまで考えて準備する方が良いと思いますので、出国に向けての準備物についてまとめた記事もぜひご覧ください。

【別記事】出国までに準備するもの一覧

【別記事】準備物はまとめ買いでお得に揃えよう!〜お得に準備をする方法、知ってますか!?〜


訓練所の設備・環境について

 まず訓練所にある設備について簡単にふれておきます。これを知るだけで準備が必要なものとそうでないものを判断するのに役立つかと思います。ここでは二本松訓練所の情報を紹介します。

二本松訓練所の紹介

 福島県二本松市にある訓練所で、安達太良山の麓にあるため標高が高い場所になります。観光地となる温泉地が訓練所から20分ほど下った場所にあります。二本松市内へはバスが運行されていて30分ほど行ける距離です。駅までの途中にDaisoやスーパーがあるので、訓練でもし何か必要になった時には利用すると良いでしょう。気温は寒暖差が大きい地域です。夏は冷涼ですが、冬は極寒です衣服の準備も入念にしておきましょう。

個室

 部屋にはベッド(引き出し型収納つき)、簡易クローゼット、デスク、デスクライト、イス、タオル干し用ラック、ゴミ箱が備え付けられています。ハンガーや本用のラックもあるので、物を整理するには困りません。

洗濯機&乾燥機あり

 生活する棟にはそれぞれ洗濯機と乾燥機が備え付けてあります。数も十分あるため、ハンガーや洗濯バサミなどの洗濯物を干すために必要な道具は一切不要です。

台所あり(給湯器&冷蔵庫)

 各個人が生活する部屋は談話室という広間に面しています。そこには簡易のキッチンがあり、冷蔵庫と給湯器が備え付けられています。調理は不可ですが、給湯器は90度近い温度のお湯が使えるので、お茶パックがあれば飲み物は準備できます。飲み物を持っていく必要もなければ、ペットボトル飲料を入所後に調達する必要もありません。

パソコン&プリンターあり

 パソコンを既にお持ちの方が多いでしょうが、持っていない人のために訓練所は貸し出しを行っています。必要があれば貸し出しの申請をしてください。プリンターも所定の場所に設置されているので印刷が可能です。利用する時にはUSBが必要となるのでご注意ください。

クーラー無し&暖房あり

 夏は冷涼で快適に過ごせます。雨が降ったりすると気温が下がるため、長袖シャツやウィンドブレーカーを準備するのが望ましいです。春・秋・冬は気温が大きく下がります。各部屋や移動の際に通る通路には暖房施設が設置されており、それほど寒さに慎重になる必要はありませんが、重ね着などで調整できる服装を想定しておいた方がいいです。

自動販売機

訓練所内にはいくつもの自動販売機があります。飲み物(お茶、コーヒー、ジュース各種)やおやつ、アイスクリームなどです。終日利用可能です。


備品の準備をしよう!

 ここからは派遣前訓練に向けて準備したほうが良い物を紹介していきます。それぞれ重要度も書いているので参考にしてください。いくつかの商品は下にリンクを載せているのでイメージを掴んで頂けたらと思います。また、せっかく物を揃えるのであれば、実際に任地に行った時にも使えるものの方が良いかと思いますので、別記事になりますがこちらもご一読ください。

【別記事】出国の準備をしよう!!〜海外生活のために何を持っていくべきか〜

設備・生活物資について

コンセント(電源)タップ [★3‥必須]

 部屋のコンセントは配置が悪いため絶対必要です。長さは3m以上で、差し込み口が3〜5個ほどあると良いかと思います。パソコン、スマホ、タブレット、ワイヤレスイヤホンなど、ご自身が使うものの数を想定して準備しましょう。

USB用充電アダプター [★3‥必須]

 スマホにカメラ、各種ガジェット関係の充電のために準備しておいた方が望ましいです。おそらく海外に行ってからも使うことになるでしょう。普段からスマホ、タブレット、ワイヤレスイヤホンなどを使う人は3〜5口ある方が良いです。 

ドライヤー [★3‥必須]

 施設に設置されていたか記憶は定かではありませんが、個人で確保しておいた方が無難です。必ず持っていきましょう。

スーツケース+各種バッグ [★2‥要検討、おすすめ]

 二本松訓練所は山の斜面に建てられているため、建物内では移動の際に多くの階段を上り降りします。Lサイズ(70L以上)程度のスーツケースいっぱいに荷物を詰め込んでしまうと、重すぎて持ち運びの際にとても不便です。荷物が小分けにできるよう工夫をしましょう。例えば、Lサイズのスーツケースのほか、リュック(容量15~25LでPC・文具等を入れる)、小さめのボストンバッグ(容量25L程度、衣類を入れる)があると持ち運びが比較的楽になるはずです。各種バッグは任国に行っても使えると思いますので。どうしても荷物がまとまらない場合には、特定の荷物だけを輸送してしまう方法をありますが、いずれにしても所内を運ばなければいけませんので、持ち運ぶことを考えて準備をしましょう。

お茶パック [★1‥必要と思う人のみ]

 施設内には90度以上のお湯が出る給湯器があります。そのため、飲み物を持っていたり、現地でその都度購入する必要はありません。コーヒーや煎茶が好きな人は個包装パックなどを持っていくことをお勧めします。

水筒やマグカップ [★3‥必須]

 水筒は訓練中だけでなく、任地に行ってからも使える物です。もし持っていな人がいたら準備をしておいた方がいいでしょう。マグカップも訓練所では必要になりますので準備しておきましょう。水筒は海外で購入すると、品質がかなり劣るか、同じ品質でも日本で買うより価格が高くなる可能性が高いです。

モバイルWi-fiルーター [★1‥必要と思う人のみ]

 施設内ではWi-Fiが設置されていて各部屋で利用できます。ただし、特定の時間に利用者が集中したり、天気によって通信が不安定になったりすることが頻繁にあります。ログインも都度入力なので使い勝手が良いものではありません。もし普段からモバイルWi-Fiを使っている場合には持参することをおすすめします。場所が山奥になるので、端末の通信可能範囲は事前に各社HPにてご確認ください。

個別包装の洗剤 [★2‥要検討、おすすめ]

 これ、実は任地にいってからもおすすめです。無理に使い切る必要はないし、何より持ち運びにかさばりません。60日の訓練であれば15パックあれば十分です。薄さ・軽さを考えると、私にとっては他の選択肢はありません。これ一択です。

折りたたみランドリーバッグ [★2‥要検討、おすすめ]

 様々な商品がありますが、ワイヤーを使って小さく折り畳むことができるものから布製の商品もあります。百均でも購入できますが、個人的にはワイヤーを使ったランドリーバッグがおすすめです。キャリーケースに収納する際に間仕切りにもなるし、厚みはほぼありません。ぜひ探してみて購入を検討してください。

折りたたみ傘 [★3‥必須]

 任地に行っても利用できる物です。海外では傘の需要が高くないため、品質は劣っているし、高価な可能性もあります。特に熱帯地域に行く方は、毎日のようにスコールがありますので必需品です。2年間の活動を想定し、少しいいものを購入されることをおすすめします。

iPad [★2‥要検討、おすすめ]

 購入を迷っておられる方は多いかもしれません。が、やはり持っておくと便利です。ノートの代わりにメモをとったり、プレゼン・発表での活用、写真の撮影もできます。また、海外には本をたくさん持っていけないので、電子書籍としても一役買います。少し値段が高いのが難点ですが、中古品も多く出回っていますので、自分に合ったものを探してみてはいかがでしょうか? 

服装の準備をしよう!

 訓練期間中の服装について簡単に触れておきます。基本的には事前に通知される準備物一覧表の通りなのですが、細かい注意点があるほか、任地でも使える物にも考慮して紹介します。

正装について

 Yシャツが持ち物として記載されていますが、基本的には白で無地のものを準備しましょう。ステッチに色がある場合には式典、証明写真にて着替えるよう指示される場合があります。ネクタイも派手なものは避けた方が無難です。

 

語学・各種講義用の服装について

ポロシャツ

 ポロシャツを選択する人はおられるかと思います。ポロシャツは任地に行った時にも非常に役に立ちます。体を動かす仕事が多い人は使用頻度が高くなるでしょう。注意点としては華美な色は避け、単色で地味なものの方が良いでしょう。各要請は行政に関わる機関が多いので、任地に行ってから使えないということにならないよう、色は無難な選択をした方が良さそうです。

パンツ

 バンツについてはチノパンで十分です。訓練中については新しく購入するまでもないかと思います。ただ、新規購入を考えている方で、任地が熱帯地域の場合には夏用の薄手のものをお勧めします。冬に訓練がある人はインナーで寒さ対策をしましょう。女性の方が比較的自由度が高い印象です。肌が見えず、華美でなければ特に問題ないようです。

上着

 上着について、ジャケット(もしくはカーディガン)があると非常に便利です。これは任地に行ってからも役に立ちます。というのも、熱帯地方でもオフィス内はガンガンにクーラーが効いています。むしろ寒く感じるくらいなので、ビジカジジャケットなどの上着は最低でも1着準備することをお勧めします。

アウター

 ウインドブレーカーも必需品です。訓練が夏であっても雨が降れば気温が下がるので、自由時間などの上着として貢献度は高くなるはずです。また冬の訓練でも寒さ対策には一役買うでしょう。訓練中はフードがないものの方が使い勝手がいいかもしれませんが、持っておられない方は購入を検討された方がいいでしょう。


★★最大の注意点★★ 衣類の準備は早めに!!

 準備物についての最大の注意点をここで紹介します。それは何かというと「冬には半袖シャツが、夏にはアウターが手に入らない」ということです。

 どういうことかというと、仮に訓練開始が秋(訓練終了が冬)で、行き先が熱帯地方の国であった場合に、必要な衣類を揃えるのが難しい場合があるのです。市場の動きを考えればわかるのですが、秋になると秋冬ウェアが流通します。そのため、出国時期とされる3〜4月までに夏用ウェア+インナーが店頭に並んでいない可能性が高いのです。もちろん探せばあるのはありますが、選択肢が少なくなってしまうのはどうしようもありません。私もこれにはとても困りました(経験談)。

 インナーや下着などは速乾性や軽さ、丈夫さ、価格、洗濯のしやすさなどを総合的に考えるとユ◯クロ製品が秀逸で、私自身にとってはほぼ一択でした。ところが、ユ◯クロでは半袖の速乾インナー製品(特定の商品)は夏しか取り扱いをしてないことがあります。結局、私の場合はユ◯クロ製品を諦めたわけですが、今でも後悔しています。ユ◯クロで買っていればよかったと。ちなみにユ◯クロは途上国だとハイブランドになります。単価も日本より高く設定されている国が多々あります。

 あくまで私の経験にはなりますが、任地で使用する衣類(特に夏服)に関しては、訓練が始まる前の段階で、予備も含めてある程度買い揃えてしまいましょう。私と同じ轍を踏まないようにお気をつけください。

※追記、海外(途上国)の衣類は日本のものと比べると品質的にかなり劣ります。インナーはぜひ日本製をたくさん持っていってください。

【別記事】準備物はまとめ買いでお得に揃えよう!〜お得に準備をする方法、知ってますか!?〜


まとめ

 訓練中の準備物について紹介してきました。参考になる情報はあったでしょうか?

 訓練の準備については心配しすぎると進まなくなってしまうので、「日本だし、困ったら通販でいいか!!」くらいの感覚で良いのですが、どうせ揃えるなら任国でも使えるもの、そして役立つものをという思いでこの記事を作成しました。もしかすると、訓練所の設備については少しずつ変わっていることがあるかもしれませんが、少しでも皆さんの訓練が良いものとなるよう祈っております。

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