この記事ではバリ島にあるインターナショナルスクール・Green Schoolを紹介しています。安定した気候を前提として作られ、日本ではなし得ない特別な環境を整備した学校とはどのようなものかを知っていただきたいと思います。
もくじ
はじめに
今回訪れたのはバリ島にあるインターナショナルスクール「GreenSchool」。
バリ島は旅行目的で訪れましたが、調べてみるとユニークな学校があるということで予定を変更して訪問してみることに。名前からも自然との調和を大切にした教育が行われていることが推察できますが、実際に行ってみて驚きの連続でした。世界の教育観はここまで来たか、というのが率直な感想です。きっと関心を持っていただけると思いますので、参考までにご覧ください。
インドネシアの教育事情
教育事情は国によって様々で、学力だけでなく、ビジネスや宗教観など、国ごとに重要視する事象が全く異なります。その中でインドネシアは非常に多様性に富んでいる国の1つではないかと思われます。宗教を例にとってもご理解いただけるはずです。ヒンドゥー、カトリック、プロテスタント、仏教、ムスリムとまさに他宗教・多民族国家です。確かにムスリムが多い国ですが、他の宗教には寛容で、他国の文化を受け入れるための下地があると言っていいでしょう。
教育も同様です。日本人学校だけでなく、インターナショナルスクールとしてイギリスをはじめとする欧米にルーツのある学校が増えてきています。もちろんイスラミックスクールもありますので、子どもには様々な進路が準備されていると言っていいでしょう。現地の子どもが通うというより、他国からの移住者の子どもが通うケースが多いよう。それでも、受け入れ体制が整っているという点は多様性を誇るインドネシアの特徴が垣間見えると言えます。この記事で紹介するGreennSchoolもまさにその1つです。
バリ島のインターナショナルスクール、GreenScholl
Green Scoolとは
Green Schoolはバリ島にあるインターナショナルスクールで、インドネシアの中でも極めてユニークな学校と言えます。ウブドにありますが、南国のインドネシアならではという教育環境が何よりも目を引きます。早速外観を見ていただきましょう。
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写真を見てお気づきになる方もおられるかもしれません。実はこの学校、掲示板も含めてあらゆる建造物が全て竹で作られています。生徒たちは風の通る教室で普段の授業を受けているわけです。そして、敷地も広大です。開けた土地にいくつもの建物があり、授業に応じて使い分けられているのです。日本の小規模大学と同程度の広さを想定して貰えば良いでしょう。この珍しさゆえに多くの教育関係者や建築関係者が学校を訪れるようです。そのための見学ツアーも週に数回と定期的に実施されているのです。事前予約が必要となるので、訪問をお考えの場合にはご注意ください。
次の写真は竹で作られたタグで、これが入構許可証となります。竹でできていますが、味があって良いですね!校内に入ると早速右手にカフェが登場します。右側の写真がその看板です。校内にカフェがあって、くつろげる環境というのも羨ましい限りです。ちなみに、校内は生徒の写真を撮影してはいけないルールがありますので、全て設備を撮影したものとなります。ご了承ください。
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この学校の最大の見どころ
竹を建材とする学校というだけでかなりのインパクトですが、何よりもすごいのが体育館です。日本と同じ規模の広さの体育館が全て竹によって建設されていますが、実際に見てみるとその大きさは圧巻です。
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体育館の名前はARC、宇宙船(方舟)ですね。その名前に相応しい外観です。そして、その内観もまた素晴らしい。内側から全ての骨組みを見ることができます。高さもかなりのもので、その壮大さに圧倒されるばかりです。そして一体どれだけの竹を使われているのか、、、。体育館の前には広大な芝生が広がります。休憩時間になると、子供たちがこの場所を走り回るわけですから、開放感は日本の比ではないでしょう。
ちなみにこの学校は自然環境の保護を理念の1つとしていて、プラスチックごみの持ち込みは禁止されています。ゴミに関しては判断を個人に委ねるのではなく、一切を禁じてしまうのも1つの手段としてはありなのかもしれません。
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授業の特色
ここで行われる授業もかなり特徴的です。基本的には「創造」に力点を置いていると言っていいでしょう。校内の掲示物を含め、「デザイン」や「表現」「批判的思考」といった言葉がたくさん見受けられます。また、校内を回ってみても生徒による製作物が相当数置かれています。自転車を竹材で作る授業もあるようで、竹の資源としての有用性も広く発信していると言えます。
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おわりに
今回はGreen Schoolについて紹介してきました。教育環境は敢えて言うまでもないですが、理念も含めてビジョンをしっかり持った学校です。そして、そこに魅力を感じて通わせたいと考えている保護者が多いようです。私と同じタイミングで多くの人が学校を訪れていましたが、観光の人以外で一度は実際に見てみて子どもの選択肢にと考えおられる方もおられました。
注意点としては使用される言語がインドネシア語か英語のみ対応ということでしょうか。残念ながら日本語は含まれていませんでした。ただ日本人であっても駐在さんは興味を持つ人は多いようです。やはりこの環境は目を見張るものがあるということです。そして日本と異なる環境はどのような子どもが育つのかという点で関心は高そうです。
ちなみにこの学校を建設した業者は竹を利用した建築物を広めているようで、しかも技術者の育成にも取り組んでいるとのこと。竹は成長が早い木材であり、環境への配慮という点でも優れた素材です。今後、竹を利用した建築物がインドネシアでどのように広まっていくのかも楽しみにしておきましょう。
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