この記事ではジャカルタ市内を通る地下鉄”MRT”沿線の主要駅について紹介していきます。
もくじ
はじめに
今回紹介しているMRT沿線は、日本人駐在員や富裕層が多いエリアを通っている路線になります。ホテルやビジネスセンターなどの高層ビルが立ち並び、ショッピングセンター、露店、カフェもたくさんあるため、飲食や買い物を楽しみたい方におすすめのエリアです。また、地方へ電車を使って移動する際にも通過する可能性の高いエリアです。街の雰囲気や近くを通るついでにどこか寄ってみようと考えておられる人にも参考にしていただけたらと思います。
MRTとは
MRTとはインドネシアの首都ジャカルタの中心地を南北に走る地下鉄のことを言います。正式名称はインドネシア語でModa Raya Terpadu Jakarta、英語でJakarta Mass Rapid Transitで、どちらも略すとMRTとなります。2023年現在、北はブンダラン・ハイ(Bunaran Hi)、南はレバック・ブルズ・グラブ(Lebak Bulus Grab)まで開通していて、開通距離は16キロほどで13の駅があります。地下鉄といっても途中のアセアン(ASEAN)駅からは高架式となり、街の景色を眺めを楽しむことができます。今後は北ジャカルタまで延伸される予定となっています。
運賃
車内は新しい電車ということもあってとても綺麗で快適です。日本の標準的な通勤電車の規格で導入された車体なので、日本人にとっては馴染みのある仕様となっています。気になる運賃ですが、ブンダラン・ハイ駅(始発)からレバック・ブルズ・グラブ駅(終点)まではRp14.000-(約120円)となっています。1駅であればRp4.000-(約30円)程度ですので非常に使いやすいかと思います。現地の人からすると富裕層が利用する交通機関となるため、通勤ラッシュ以外の時間帯であればほぼ混雑することはありません。
乗車方法
電子カード
MRTに乗車するには2通りの方法があります。1つは電子カードです。MRTの駅カウンターやコンビニ(Alfa Mart)などで数百円程度で購入できます。残高が不足すればコンビニでTop Up(チャージ)します。改札を通る時には、日本と同じようにカードを改札にかざすだけです。
スマホアプリ
もう1つの方法はスマホアプリです。これは電子決済アプリと連携する必要があるため、現地居住者向けとなります。スマホでMRTと検索するとアプリが表示されますので、名前、電話番号、メールアドレスを登録します。利用の際には乗車駅と降車駅を指定すれば、QRコードが表示されるので改札で提示するという流れです。
ここからはMRT沿線にある主要な駅を紹介していきましょう!!地図中で赤い印でマークしたエリアを順番に紹介していきます。
ブンダラン・ハイ(Bundaran Hi)
グランド・インドネシア(Grand Indonesia)
2023年現在、MRTの最北端にあたる駅です。この場所はなんといってもショッピングモール「グランド・インドネシア(Grand Indonesia)」が有名でしょう!超大型ショッピングモールで、週末に行くとたくさんの人で賑わっています。西館と東館に分かれていて、たくさんのアパレルショップや飲食店が入っています。アパレルの有名どころだとH&MやZARA、ユニクロもあります。飲食店であれば、すし亭、吉野家、丸亀製麺のほかラーメン店も軒を連ねています。日本でいうニトリのような生活雑貨店ACEもありますので、行く場所に迷ったらまずはここグランド・インドネシアへ。スイーツ店のシャトレーゼ、本・文具を扱う紀伊國屋まであって驚きです。
モナス(独立記念塔)
買い物以外であればモナスが観光地として知られています。駅からは少し北に向かって歩く必要がありますが、大きな広場と独立記念塔は写真撮影にもぴったりの場所です。塔への入場にはRp5.000-(約45円)、展望台へはさらにRp10.000-(約90円)が必要となります。広場の一角には市場があり、ちょっとした軽食やお土産探しのできる場所があります。
国立博物館
モナスの西には国立博物館があります。休館日は日曜日で、入場料は外国人料金でRP10.000-(約90円)です。貨幣や陶磁器、織物などインドネシアにまつわる展示品をたくさん見ることができます。東南アジアらしい石像や綺麗に整備された庭園などをご覧になってはいかがでしょうか。開館時間などは変更の可能性があるため、公式サイトを確認の上で訪れてみてください。
デュク・アタス(Dukuh Atas BNI)
デュク・アタスは地下鉄MRTとジャカルタ近郊路線PT.KCI(PT Kereta Commuter Indonesia、旧KAI)の結節点です。デュク・アタスはMRTの駅名ですが、KCIではSudirmanが駅名となります。100mほど歩くとそれぞれ乗り換えが可能で、朝の通勤時間や夕方の帰宅ラッシュ時にはたくさんの人が行き交います。また、KCI線の隣駅「BNIシティ駅」が西に200mほど行ったところにありますが、この駅はスカルノハッタ空港とジャカルタ市内を結ぶ空港鉄道が運行されています。運賃はRp70,000(約630円)ですので、タクシーの渋滞や比較的遠距離の移動になる場合には利用するのもいいかもしれません。
高架下では露店があったり様々な催しが行われていたりするので、夜遅くまで多くの人で賑わっています。何か特別に大きなお店などがあるわけではありませんが、駅周辺にはカフェを含めた飲食店がいくつかあり、日本でいう原宿と現地では言われているそうです(ホンマかいな)。また、各地へのアクセスが良いため、付近にはグレードの高いホテルもいくつかあります。
スナヤン(Senayan)
最もジャカルタの富裕層が集まる場所、それがスナヤン地区です。大手銀行や日系企業が本店・支店を置くほか、マンションなども含めた高層ビルが多い場所です。中心地となるロータリー付近には大型ショピングモールのプラザ・スナヤン、スナヤン・シティ、日本のデパート“そごう”、映画館などがあります。駅の北側には総合スポーツ施設があり、インドネシアで人気のあるサッカーのスタジアムのほか、各種アーティストがライブにて使用する会場など様々なイベントがこの場所で開催されています。ホテルも充実していて、ブンダラン・ハイと同様に観光地へのアクセス、買い物にととても便利な場所です。
ブロックM(Block M)
ジャカルタで1番有名な場所と言えばはおそらくこのブロックMでしょう。ブロックMもMRT沿線にあります。ショッピングモールがいくつもあるほか、焼き鳥やラーメンなど、日本人に馴染みのある雰囲気の飲食店がたくさんあります。もちろんハラルではないお店も多いので、豚肉やビールを含めた各種アルコール類の飲食も可能です。
プラザ・ブロックM(Plaza Block M)
駅から直接プラザ・ブロックM(Plaza Block M)というショッピングモールに行くこともできます。映画館やマッサージ店も入っていて、いつもたくさんの人で賑わっています。買い物、飲食、映画鑑賞まで幅広く楽しめる場所です。このほかにも、パパイヤ・フレッシュ(Papaya Fresh)というモールも近くにあるので散策してみてはどうでしょうか。
エム・ブロック・スペース(M Block Space)
このMブロックスペースも若者に人気のスペースです。レトロな建物にいくつものカフェが営業しています。アートが所々に飾られており、写真撮影のスポットにもなっています。描かれているアートは塗り替えられるものもあるため、次に来たときには全く違ったものになっているかもしれません。何度も来てみる価値がありそうな場所です。
日本食レストラン
ブロックMにはたくさんの日本食レストランがあります。ラーメンでは「越後屋」「Yoiko Ramen」「ラーメン38」あたりがよく知られています。居酒屋だと「かしわ」「丸福」「鳥清」「海宝丸」が有名です。
ネットで開店・閉店時間を確認しても誤った情報のままだったりするので、決め打ちせずに、「どこか空いているお店に入る」くらいの方が良いかもしれません。このほかにもたくさんのお店がありますので、ご自身で好みのお店を見つけてみるのもいいですね!
ショッピングセンターでの買い物
インドネシアの都市部、特にジャカルタ周辺であれば移動手段は多く、お店も多いので「物が買えなくて生活に困る」ということはありません。日本企業が多く、日本人もたくさん働いているので、その人たち向けにお店も多様な商品を揃えています。グランド・インドネシアやプラザスナヤンなどを筆頭に大きなショッピングセンターがたくさんありますので心配は無用です。地方都市にもイオンモールなどの大型ショッピングモールやニトリのような生活雑貨店が多数あるので、現地で必要な物資は比較的簡単に購入することができます。ただし、大型ショッピングセンターは富裕層向けの価格となっているためお得感はありません。日本と同程度もしくはそれ以上の価格となっていることは知っておいてください。
【左上】ベイプ(蚊除け)Rp30.900(約300円) 【中上】ティッシュペーパーRp590.00(約590円)【右上】タッパー(大)Rp90.000(約900円)
【左下】電気ケトルRp490.000(約4,900円)【右下】洗濯用洗剤(アタック)Rp33.900(約340円)